子供の頃、女の子として過ごした時期があった。

保育所に入ったぐらいに急に引っ越して「今日から女の子になってね」と母親に言われ、引越し先の保育所でも女の子として過ごすことになり、姉はその頃から男の子として過ごすようになった。
先にオチを言ってしまうと、母親はこの時精神を病んでいた。

意味がわからなかったんだけど、親がそう言うならそうなのかなと、勝手に納得して保育所ではなるべく女の子として過ごすようにして、髪も伸ばしまくり卒業の頃にはやたら長くなっていた。

同学年に女の子がいなかったことと男女の垣根がアバウトな年頃という事もあってか、子供だけでなくほかお親御さんからも女の子扱いされていた。(親は気づいた上で空気読んでただけかもしれないけど)

保育所全体でも女の子が少なかったせいか、すごいモテた、それくらい馴染んでた。

小学校に入学後も女の子生活は続き、むしろ服装による男女差が顕著な年頃なので母親からの女の子扱いは更にエスカレートしていった。

学校では新しい同級生からは「男なのか、女なのか」と混乱されたし、入学前からの友達には「男子だったの!?」と驚かれたり、先生によって女子扱いしてくる先生と男子扱いしてくる先生でわかれてチグハグな対応となり色々と支障が出てきた。

当時はわかってなかったけど、学校終わりによく母親が学校にいたのは先生と話し合っていたかららしい。
この頃から姉は祖父母のところで暮らすようになり母親との二人の生活が続いた。

姉が居なくなった頃から母親の自分に対する執着は一層増してお姫様みたいな格好をさせられたり、時々姉の名前で呼ばれたり、学校にも行かせてもらえず遊びに出かけまくったりした。

そんな生活がいつ頃終わったかは実は覚えていなくて、気がついたら祖父母の家で暮らしてた。

ここからが少し大変で、自分も心は男なんだけど、女の子の格好やふるまいに抵抗は完璧に無くなっていて髪を切られるのを嫌がったり、男の格好を嫌がったりしてた。
そのへんの感覚をゆっくりもとに戻して、小4の冬の転校をきっかけに完璧に男に戻った。
闇が晴れた母親との生活も再開した。

母親が病んでたことは知ってたけど、一応本人から聞いておきたくて「ちょいと聞いてみるか」程度の軽い感覚で話を聞いた。

・実は自分には兄が居た
・兄は既に亡くなっている(自分が保育所入った頃)
・そのショックで姉を兄、自分を姉として母が扱うようになった
・末っ子(自分)は最初から存在してない扱いだった
という事がわかった。

つまり自分が生まれて10年位は母親の中で自分は存在していなかった。
まさかそこまで母親の闇が深かったのかと唖然としたが、まぁ丸く収まったのでいいかなと思う。

引くくらいモテてたからかもしれないが、女の子として過ごすのも結構楽しかった。

ただ、今でも時々昔のあだ名(女の子っぽいあだ名)で呼ばれるので、本当に闇が晴れたのかちょっと怖い・・・・。