小さい時の体験話。

その時は家が3階建てで3階丸ごと寝室だったので、結構広かったから親子3人で並んで寝てた。

父、俺、母って感じに川の字になって、でも、その頃はかなり母親に甘えていたから、消灯後母の布団に行ってじゃれついてたりして、父、母俺って感じに寝てることが多かった。

この並びで寝てたある夜、夜中急に目が覚めた。

目をつぶって寝ようとしてもなかなか寝れなくて目を開けてみたら気付いた。
母と俺の場所が逆転したことで俺が一番近くなった場所に布団入れる押入れがあったんだけど、その前に人が立ってた。

母親の寝息とその向こうから父親のいびきが聞こえたからこの人は父でも母でもない。
気のせいだ!って思って目を一回つぶった。
でもその人の事が気になったし、まだ怖くなかったから目を開けてみた。

その人は近づいてきてた。
でも俺が目を開けるとその人は1歩ずつコマ送りみたいな変な動きで元の場所に戻って行った。

目を閉じる。
目を開ける。
人が近づいてきてる。
コマ送りで戻る。

その一連の動きを何回も繰り返したころにはすっかり眠くなっていたけど、何かこの人を自分のところまで来させてはいけない気がした。

でも眠気に耐えられず目を閉じて、しばらくすると体全体が緩やかに、でもだんだん重くなっていった。
気になって気になって仕方がなくなってきたので、思い切って目を開けた。
でも何も見えなかった。
視界に黒い布をかぶせられた感じで。

この時もコマ送りのような変な動きでカクカクと視界全体にあった影は人の形へ戻った。

気づいたら朝になってた。
それからその家では特に異常はなかった。
たまに誰もいない3階からバランスボールが落ちてくるくらいで。