6歳くらいの頃だったか。
家族で海に行ったとき、兄貴と一緒に浮き輪つけて泳いでたんだ。
30分くらい遊んで、兄貴がジュース飲むーって浜辺に戻って行った。

ぼーっとしてたら、何かに呼ばれた感じがして沖の方に目をやったんだよ。
そしたら小島、水面から上が緑全開の小島が目に入ってきた。
ブロッコリーみたいだな・・・って思ったのを憶えてる。(ブロッコリーが当時死ぬほど嫌いだったから良く憶えてるw)

したら急に、小島と目が合ったような感覚に捕らわれて動けなくなったんだ。
そんなに長くなくて、せいぜい10秒ほどだったと思う。

怖くなって必死で兄貴の方を振り返ったら、浜辺からえらく遠ざかってた。
真夏の浜で混んでたのに、人の喧騒が全然聞こえない程遠ざかってた。

頭が真っ白になって、必死に泳いだけど浜辺に近づかなくて。
何かに吸い込まれていくような感覚がすごい恐ろしくて。
どうにもならなくなって、泣きながら目を閉じたんだ。

そしたら急に父親に「何泣いてるんだ」って頭を撫でられて、焦って目を開けたら最初に沖のほうを見た場所と同じ場所に浮かんでた。

今でも何だったのかわからないが・・・。
海が怖くて行けなくなってしまったぜ。