曾ばあちゃんは、中部地方の山の中の集落の出らしい。
子供の頃に両親が亡くなって、兄は奉公に出て、幼かった婆ちゃんは庄屋の家に引き取られた。
婆ちゃんは二歳年上の庄屋のお嬢さんの遊び仲間兼お付の女中になった。
それで婆ちゃんも礼儀作法や読み書きをを厳しく仕込まれたらしい。
年が近かったせいか、お嬢さんが姉のようで、お嬢さんも婆ちゃんを妹のように可愛がってくれたらしい。
婆ちゃんが今の中学2年の頃に、村に問題が起こった。

最初は村の鼻つまみ者が死んだ。
神仏を信じないで地蔵や岩に彫った神様に小便を引っ掛ける、お供え物を蹴散らす、入っちゃいけない場所に入る、天狗を見た、梢に化け物がいると言い、夕方に枝の上から大声を出す、水をかけるといった具合で、親もさじを投げて村八分状態。
そんな男が死んだので、「村では神様の祟りだ、天狗の祟りだ」という話になった。

しかし、そのうちに立て続けに、村の人が事故にあうようになった。
慣れた道で転ぶ、木から落ちる・・・という小さい事故が相次いで、村に天狗の祟りが続いていると噂がたった。

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